007 県営名古屋空港が小牧空港と呼ばれることについて

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名古屋市の北の外れ、西春日井郡豊山町に県営名古屋空港がある。常滑に中部国際空港(セントレア)が出来るまでは、ここが唯一の空港だった。

しかしこの県営名古屋空港、名古屋飛行場とか小牧空港とか、人によって色々な呼び方をされている。そのおかげで、名古屋にはローカル空港が乱立しているという誤解を与えることもある様だ。

そこで、今回はこの名称問題について少し触れていきたい。

そもそも小牧空港と呼ばれる理由について。
県営名古屋空港の飛行場の北部は小牧市にかかっており、空港に隣接する航空自衛隊の小牧基地もここを使うことにある様だ。更に空港コードはNKMである。
“Nagoya KoMaki”と考えると、しっくり来る。

名古屋飛行場という呼び名については、滑走路を含めた飛行場そのものの名前のことで、空港とは別で考えると良い。

結論としては、空港そのものの正式名称は「県営名古屋空港」であるということを覚えてもらった上で、小牧空港とかのあだ名があると思ってもらえると良い。

ところで、中部国際空港の空港コードはNGO(NaGOya)だ。これは中部国際空港が出来たことで、県営名古屋空港から移譲されたものとのことだ。

しかし冒頭でお話した通り、中部国際空港は常滑市にあり、全く名古屋にかかっている要素がない。

なのに何故、NGOを移譲されたのか?これは最早、愛知県全域を一括りに名古屋と呼びがちな文化に従った結果と思える。
ちなみに明治初期の廃藩置県の頃は、愛知県は名古屋県だった。

神奈川県の横浜市外の出身者が、横浜出身と答えたり、山梨県の甲府市外の出身者も同じ様に甲府出身と答えることにも通じるものを感じる。
大磯町とか南アルプス市と言われても、確かに県外の人には伝わらないことが多いので、それもやむなしかも知れない。

言葉はなるべく正確に使いたいと私は思っているが、こういう少し曖昧な言い回しも時には良いのかもと思う時がある。

例えば方言が生まれたり、若者言葉が広まって辞書に掲載される様に、多様性が生まれるのも面白い。
私も言葉を使い文章を綴る者の一人として、多様性や寛容さを身に付けていきたいと思う。

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