036 全国酒蔵巡りの旅 ー諏訪五蔵ー

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三月に諏訪のI君を訪ねた際、改めて諏訪五蔵に立ち寄った。
二年前の夏にも本金以外の四蔵は見ることが出来たが、前回には閉店していた本金に今回は入ることが出来た。
しかし今回はコロナ禍ということで、各酒蔵では試飲をすることが出来なかった。
その為、今回は何を買うかを悩みに悩んだ結果、保守的ながら前回も買った蔵の一つである舞姫で、春の生酒「翠露」と、辛口の純米吟醸酒を購入した。

そして先日、私は家族とこの翠露を飲んだ。長野生まれの美山錦で作られた甘口の純米吟醸酒で、癖のない口当たりの良さの為に思わず飲み過ぎてしまいそうになった。
現実の人間関係においても甘い言葉にはご用心、気付けば飲まれているということがある。この酒は名前の通り、お姫様の様な甘美さで人を惑わせるのかも知れない。

しゃぶしゃぶと一緒にいただいたが、この甘い後味はあっさりとした食事や出汁味によく合う様だ。
そして飲み終わって改めて後味を楽しんだ時、以前に飲んだ豊盃の華想いの純米吟醸酒を思い起こした。
華想いは青森県で生まれた酒造好適米だが、実は美山錦は東北でも広く栽培されているそうな。
加えて長野と東北で冬の雪深さや寒さは似ているので、実はこの二種が兄弟種である可能性もあるかも知れない。

まるで見知らぬ土地で学生時代の旧友に偶然出会った時の様な感覚だ。私は北海道を旅していた時、かつての中高の友人で当時は東京に住んでいた人と偶然出会ったことがある。
バキを読んでいた私の心に浮かんだ言葉はただ一つ、「シンクロニシティ!」だった。

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