040 蓮茶の話 -一蓮托生の願いをかけた出会い-

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私には、人生の師と言うべき先輩がいる。地元で偶然に知り合った、東京の大学の先輩だ。
年齢も一回り程離れているが、それ以上に多くのことを知っており、色々な意味で力も強い。そのことに敬意を表して、ここでは大先輩と呼ぼう。

彼は多くの業界人と繋がりがあり、その関係で色々な土産が集まってきており、私もそのおこぼれを享受している。今日は先日いただいた蓮茶の話をしよう。

蓮茶は大別して以下の3種類があり、効能もそれぞれ異なる。

①ハスの花の香りを緑茶に移した「蓮花茶」
老廃物排出の効果があり「美肌のお茶」として人気。

②乾燥させたハスの葉を利用した「蓮葉茶」
鎮静作用があり、不眠改善に効果的。

③乾燥させたハスの実の芯を利用した「蓮芯茶」
葉と同様に鎮静作用があるが、苦味がある。

今回いただいたものはベトナムのPhuc Long(フックロン)のもので、①の蓮花茶だ。老廃物排出の効果が、ベトナム美人の秘密なのかも知れない。

③は苦味があり、良い香りで癖が少ない①が日本では土産として好まれる様だ。

Phuc Longは1968年創業のコーヒーとお茶の専門店で、現地では直営のカフェがどの店舗も連日多くの客で混み合っているという。
その為、ベトナム土産としても人気の定番で、「迷ったらコレ!」という代物らしい。

私の感想としては、外から嗅いだ香りはジャスミン茶の様だったが、飲んで感じた香りは似た口当たりのジャスミン茶よりも強めの土の様な香りがした。実は蓮根から抽出したのではないか?と思える程に。

ところで蓮と言えば、一蓮托生という言葉がある。
仏教用語で、死後に極楽浄土で同じ蓮華の上に生まれることを意味しており、同じ信心で結ばれている人達、夫婦、友人などが、来世に極楽浄土で一緒に暮らそうと願うときの言葉だ。

私と彼の出会いは本当に偶然の一致だと思っているが、実は何かの縁が導いたものなのかもしれない。
死後の世界や輪廻転生があったとしても、私はまた彼と出会える人生を望んでいる。正に、一蓮托生の願いをかけている。

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