秋田犬の里とその側にあった手漕ぎトロッコを楽しんでいる内に、弘前行きの電車に乗る時間がやってきた。電車に乗ること約1時間、いよいよ弘前に到着した。当初の予定からは3時間程も遅くなったが、早めの行動を心がけたおかげで、早めの夕食を食べた後でゆっくりと弘前ねぷた祭りに専念することができた。
今回の夕食は弘前のデパート「中三」のフードコートにある「中みそ」で味噌ラーメンのトッピング全種類乗せだ。中みそのラーメンは弘前市民のソウルフードとして有名で、私もこれで3回目になる。
札幌ラーメンに似ているが、トッピングにバターの選択肢があるのはやはり特徴的だと思う。そこまで塩辛い味噌ではないが、バターを絡めて一緒に食べると、まろやかさが出る。更に今回は生卵が乗っているので、もはやカルボナーラに似た何かの様だが、これが実に濃厚さと柔らかさを兼ね備えた美味なのだ。
お土産用の中みそラーメンを買い、弘前ねぷた300周年記念の初音ミクとのコラボシャツを買った上で、街中を歩きながら各団体のねぷたを見る。
一般的な扇形が大多数で、1,2団体のみ青森ねぶたの様な人形型を用意しており、いずれも力作揃いだ。その中でも私の特にお気に入りは、トップの写真のものと、人形型の二つだ。
19時を回ったところで、運行が始まった。警察のパトカーの先導で始まるところも、青森ねぶたとの違いだ。ジャパンカップサイクルロードレースも、白バイの先導だが警察が先導しているところが似ている。
縁起の面では対局に位置するが、妖怪が町を練り歩く百鬼夜行に形は似ていると思った。
笛と太鼓の祭囃子と共に、「ヤーヤードー、ヤーヤードー」と声をあげて、街を練り歩く人とねぷた達。夜の街をその灯りと賑やかさで、ネオンよりも明るく我々の目と心を惹いていた。
ハーメルンの笛吹きや楽園パレードの様に、沿道の人々を列に加えていくことはないが、これも事前申込で県外の人間も参加は可能な様だ。私も、次に来る時には参加を前提に旅行計画をしようと思った。
