北を目指して300kmー北海道ライドー ④の1 礼文島・桃岩荘 到着まで

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自転車での札幌〜稚内の300km超のライドを終えて、稚内で朝を迎えた。最北端の港町には爽やかな海風が吹き、船出の朝としては良い風向きだった。
この日、北海道最北端の島・礼文島への船旅へと私は旅立った。

ハートランドフェリーの乗り場ではやや風が吹いたので、自転車を分解する際は屋根下で風を避けて作業をした。
ついでになぜかドムのマンホールを見つけたので撮影したが、どういう繋がりなのだろうかと不思議に思って調べたところ、2022年4月にバンダイから贈られたものらしい。ちなみに、稚内副港市場にはガンダムのマンホールがあった。

手続を終えて船に乗り込み、向かった船内の客室はいわゆる二等席で、一つの部屋に乗客が互いに隣り合って過ごした。乗船時間は2時間弱だが、布団にブランケット、枕もあったので、その内の半分程は眠って過ごした。大阪に住んでいた際もよくフェリーを使ったが、二等室でもよく眠れる様に工夫がされている。

そうして礼文島の船着場に到着し、その日に宿泊する『桃岩荘ユースホステル』のスタッフを探した。船着場から宿までの送迎がある為、宿まで自転車で走る私も先ずはスタッフに挨拶をしておこうと思ったのだ。

スタッフとの簡単な会話が終わった後、私は直ぐには桃岩荘へは向かわず、船着場周辺を暫し散策した後、昼食を食べた。ほっけの上に味噌を乗せ、炭火焼きにするほっけ焼き定食は正に港の炉端焼きで、涼しい北海道の北端においても汗を流しながらの食事だった。

後ろに並んでいたご夫婦と一緒のテーブルで会話をしていると、彼等も愛知県出身で、小牧に住んでいるということが分かった。その当時は私は一宮市にいたが、この記事を書いている現在では私も小牧市に移り、聞いた話を思い出して週末にはオススメされたお店を訪問したりしている。不思議な程に、旅先で出会う地元の人との話は格別に盛り上がるものだ。

北海道に開拓使として派遣された人達は、地元の地名を町につけていたという。遠く離れた土地で、当時の感覚からすれば蝦夷地は最早異国と言っても過言ではなかっただろう。同郷の士との結束は強かったことだろう。

昼食を終えて、港町周辺をサイクリングし、そろそろと思って桃岩荘へと向かう。その玄関前で、先日に天塩で出会ったライダーと再会を果たした。目的地が一致したことにバイクと自転車の手段の違いがありながらもシンパシーを感じた。
彼は今回は桃岩荘に宿泊することはなく、別の宿を取っていた。彼は先に宗谷岬まで行ったとのことだが、私も翌日にそこへと向かうことにしていた。これはライダー同士というより、先端を目指す旅人の性だろう。北極星やコンパスをアテにする時代ではないが、何かに導かれて北に向かったのはつまりそういうことだろう。

ここ桃岩荘はゲストハウス・ユースホステル界隈での所謂、名物宿の中でも紛れもないトップランカーと噂されている。事前情報で、宿の出迎えの賑やかさ、夜のミーティングと呼ばれる歌と踊りのイベント、22時の一斉消灯や愛とロマンの8時間コースというハイキングイベントなどだ。
私は日程の都合上、愛とロマンの8時間コースには参加しなかったが、それ以外のイベントは大いに楽しんだ。これより、到着後のイベントを一つずつ紹介していこう。

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