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東北夏祭り2025
②青森ねぶたまつり

2025年8月2日。今回は青森市のねぶたまつりの初日だ。前日の弘前ねぷたまつりと同じく、初の初日参加となった。前回は個人で、最終日の昼の運行だった為、そこそこ暑いものの視界は良く、跳人としてはやりやすかった。
変わって今回、夜の運行はねぶたがライトアップされ、きらびやかで華やかな、正に夏祭りといった風情を強く感じられた。

時は遡り、当日の昼の話をしたい。
昼前に弘前から青森駅へと移動し、もう一人の友人と合流を試みたところ、青森駅から降りる人混みの中でその友人を見つけ、早々に合流できた。
そこから昼食にしようと思い、駅前の有名店は行列が凄まじいことを容易に想像できた為、私の行きつけを提案した。
そこに私も数回通っており、味とサービスに確信があったのだが、路地裏に入るので、少しは人が少ないと思った。実際に行ってみると、満席ではあったが、外に行列がなかったのは幸いだった。

着席し、私と友人の一人は大名御前、そしてもう一はむつ湾御前を注文した。
大将が先ずは青森限定ラベルのワンカップいいちこを3人分、置いてくれたが、お子様ランチのヤクルトの様なノリで焼酎を置いてくれるのが何ともディープな地元の居酒屋といった具合で私の好みだ。

先ずはこれを飲み、肴としての刺身に、白身魚の唐揚げや寿司をいただいた。青森らしく、刺身にマグロ、ホタテ、イカは漏れなく入っており、それがまた美味しいのだ。
肉の厚みは単に切り方の問題ではなく、暖流と寒流が行き着く先の青森に育てられた素材の力強さなのだろうか。
ちなみに前菜なのだが、ここで食べられるナスの煮浸しを私はとても気に入っており、今回も出てきたのが嬉しかった。

最後に店の名前の紹介だが、『大もりや』だ。あまり流行りすぎてほしくないという思いと、繁盛して続けていってほしいという思いがせめぎ合いつつ、やはりお気に入りなので紹介させてもらった。
旅先にこういった行きつけができるのは、故郷がもう一つある様な嬉しさを感じる。

 それからは、ねぶた衣装の着付けをしてもらい、暫し町を散策した後、青い森公園付近でねぶたや出店、津軽三味線のパフォーマンス等を楽しみながら出陣を待った。

そして夕方にねぶたが出陣して行くのを見た後、それを追う様に我々も待機所に向かった。

今回はJCI(公益社団法人日本青年会議所)のねぶたに参加し、多くの外国人の若者達と共に青森の夜を跳ね回った。
ラッセーラーのリズムは、日本人だけでなく、東南アジアや欧州の人々にとっても口当たりが良い様で、少しの練習ですぐにリズムが合った。
声出し、団扇使い、そして飛び跳ねを練習した後、祭囃子に合わせて動き出した。
日中と比べてかなり涼しくなったとはいえ、声を張り上げて跳ね回っていると、かなりの量の汗が噴き出した。そこで跳人衣装の浴衣は最適で、手拭いと袖で汗を拭き取ることができた。
沿道の観客へのアピールと鈴の配布をしつつ、会場の全員が盛り上がれる様に、私自身も楽しんだ。

一時間程、騒いで跳ね回り、新町通りに戻ってきたところで、ねぶた祭りの初日は終了した。
汗塗れになりながら、同じ団体のメンバーに労いの挨拶をし、帰りながら他団体にも挨拶をした。
その流れで、前にいた自衛隊の団体の人達と話をし、そちらでも跳人を受け付けているので、次回は参加してほしいとのお声をいただいた。
精強な自衛隊の人達の中で跳ねるのはいささか緊張感がありそうだが、同時にとても光栄だ。次回は是非とも参加させてもらいたいと思う、それまできちんと練習をしておこう。

夜の開催だったからか、前回よりはふくらはぎの筋肉痛は軽く済んだ。あるいは、私が跳人に慣れたことも要因だろうか?自転車で鍛えられた脚は、ここでも有効活用できた。

次回は跳ね方に違ったパターンも入れて、より面白おかしくしていこう。教わったやり方を踏襲しつつ、これまで参加してきた同じ東北のさんさ踊りや、阿波踊りの動きを再研究して取り入れてみても面白いかも知れない。
守破離の”破”に手を出す段階に入ることで伝統に敬意を払いつつ、新しい風を吹かせていきたい。

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