091 東北夏祭り 3日目 ①東能代・おとも苑食堂

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竿燈まつりに感動した翌日、私は次の目的地である弘前へと向かったが、先日の大雨の影響で路盤が流されており、やや幸先の悪いスタートと思われた。
その為、奥羽本線の東能代〜大館の間は代行バスに乗っての移動となり、目的地の弘前へは当初の予定より3時間程遅くの到着となった。東能代から大館、大館から弘前への電車の待ち合わせで各1時間以上の時間があったので、幾つかの寄り道をした。今回はその話をしよう。

秋田駅から奥羽本線に乗り、私は東能代駅に到着した。次の電車が来るまでの間隔と、その後の行程を考えて、私はこの付近で昼食を摂ることにした。
駅付近にも店は数軒あったが、時間もあったので、私は少し歩いて川のある公園の方へと向かった。ここでもやはり水の方へと足が向かうあたり、前世かどこかで何かがあったのかも知れない。

そこから暫く歩き、高齢者センターのおとも苑に到着した。ここに親族や知り合いがいるというわけではなく、ここの食堂のメニューはご飯もおかずも大盛りで有名だということを知り、興味を持ったのだ。高齢者の集う場所にこれ程の大盛り食堂がなぜできたのか、不思議で仕方ない。
しかしそこそこの年齢の人が数名おり、大盛りの唐揚げ定食等を注文していた。思えば私の祖父もほぼ寝たきりに近かったが、食欲は旺盛だった。脳や自制心の制御が減ると、食べられるのかもしれない。

私は日替り定食を注文した。オススメの唐揚げも入っていることが分かっていて、色々なおかずが食べられるとのことで、私はそれを選んだ。
20分程待つと、カウンターに料理が出てきた。それがこちらである。

想定よりも量が多かったが、唐揚げやミルフィーユ豚カツ、海老フライ等の揚げ物に魚の照り焼き、筍やセロリの煮物にフルーツ等の小鉢も揃っており、味・量・種類の3点で満足のいくものだった。
特に個人的に好きだったのは、ミルフィーユ豚カツだった。普通の豚カツを食べる機会は多いが、ミルフィーユ豚カツはあまりに久々で、バラ肉のミルフィーユは柔らかさと溶けて流出する肉汁や脂に目から鱗、舌から涎ものだった。

美味しいものを沢山食べられるというのはやはり嬉しいことだ。色々な物事において、量か質かの議論は起こりがちだが、やはりその両方を求めるべきなのだろう。「二兎を追うものは一兎も得ず」とは言うが、二兎を得るにはやはり二兎を追う必要があるのだ。

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